狼に衣 〜ドジなふりした幼馴染の執着体格差えっちに抗えない〜

小さい頃から私はしっかり者で、しいちゃんはおっちょこちょいだった。
目を離すとすぐなにかしでかす彼の世話を私がする。
それは大人になった今も変わらないまま。
そう、私の身長も変わらないまま。
変わったのはしいちゃんの身長だけ。
周りからなめられやすいこの小柄な身体がきらいだとしいちゃんに相談したら
小柄なのが気にならなくなるように『お手伝い』してくれるというので、それからずっとお願いしてる。
しいちゃんはおっちょこちょいだけど、優しいのだ。
おかげでだんだん小さい事が気にならなくなってきた。
でも、なにかおかしい…。
最近身体がずっとあつい。あたまがぼーっとする。
いつからこんな感じなんだっけ。
最近は特に変わった事はしてないし、新しい事といえばしいちゃんの「お手伝い」くらいで―…。
あれ、そういえば「お手伝い」っていつも何してるんだっけ。
なにも思い出せない。
なんで今まで気付かなかったんだろう。
確信に近い胸騒ぎを抑えながらどういう事か聞く私にしいちゃんは―…。
大穢-完全版-

東京は八丈島より先の離島 大江島で行われる
ある女優の三回忌。
探偵社に勤める大崎は
なりすましての代理参列という奇妙な依頼を受ける。
しかし、
誰も見たことがないという施主
定刻を過ぎても迎えに来ない船頭
なぜか恐れ、憎しみあう参列者たち
不吉な島に取り残された十人は、
参列者に共通する過去と
女優「大江杏」の死の謎を紐解いていく。
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古典クローズド・サークルを日本色にアレンジした昭和ホラーミステリー